事例18

学校から帰宅した息子(14歳)。着替えに行った部屋から「くそー、なんでだよー。」と叫ぶ声が聞こえた。その後リビングにきて話し始めたので、能動的な聞き方を意識して話を聞いた。

  • 子:Kはバカだよ、バカ!
  • 母:Kくんのことを怒っているんだね
  • 子:怒っているっていうか、なんでKはあんなんなんだよ!まったく!クラスメイトに冗談言われてもアイツ言い返せないんだ。
  • 私:言い返せないK君のことが・・・歯がゆいのかな。
  • :そうだよ。俺らは冗談をいかに冗談で言い返せるかを楽しんでいるんだよ。Kだって、人にはいっぱい冗談言ったりからかったりするのにさ、いざ自分が言われると無表情になるんだ
  • 私:Kくんが無表情になるのが嫌なんだ
  • 子:うん、言われて怒り出すヤツはたまにいるけど・・・。あーんな無表情はKだけだからな
  • 母:Kくんは受け取り方が違うと思うのね
  • 子:うん・・・・

【感想】

息子が黙ってしまったが、Kくんのことを考えているんだなと感じた。そのまま会話は終わった。

 

数日後、息子は「冗談を言い合うのはほどほどにしよう」とクラスで言ったのだそうだ。息子が〝自分はどうしたらいいか”ということまで考えていたんだと知って、びっくりした。

HRN2023秋号より

 

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