事例2

次男(9歳)が「今日、席替えがあった・・・」と、ちょっと残念というか、がっかりした様子で、学校から帰ってきた。次男と母親の会話。

  • 子:今日、席替えがあったんだ。Bさんのとなりになったんだ・・・
  • 私:そう、学校で席替えがあったのね
  • 子:うん。Bさんのとなりにはあんまりなりたくなかったんだよね
  • 私:Bさんのとなりになるのは、いやだなぁと思ってたんだね
  • 子:うん・・・。だって、Bさんは授業中に先生の話を聞いていなかったり、関係ない話をしてきたりして、 僕が話しかけたことにも全然違う返事をしたりしてさ・・・
  • 私:先生の話を聞いていなかったり、話が通じなくてイヤな気持ちになったんだね
  • 子:うん、そうなんだ。突然、歌を歌い出したり、しゃべり方が幼稚園の子みたいで・・・。クラスの男子は「Bさんは変わってるから隣になりたくない」って言ってた
  • 私:そうか、クラスの男子が「隣になりたくない」って言ってた子と隣になったのがイヤなんだね
  • 子:うん・・(少し考えてから)でも、Bさんは休み時間や給食のときに話をするとおもしろくて、そんなにイヤじゃないなぁとも思ったんだ。よく笑うしね
  • 私:休み時間や給食のときは、楽しくお話しできたんだね
  • 子:そうなんだ。だから明日、学校に行ったらBさんに「お話は授業中じゃなくて、休み時間や給食にしよう」って話してみる。Bさん、変わってるけどおもしろいから
  • 私:そうね。話してみたらいいね

 


感想】

前の週から「席替えがそろそろありそうなんだ~。誰の隣になるかな? C君やDさんとまた近くなったらいいな」と楽しみにしていた次男。でも結果は望み通りではなかったようです。

今までだったら、「しょうがないよ。くじ引きなんだし、また席替えするんだから、それまで我慢すれば~」みたいな返事をしていたと思います。

でも、次男の気持ちに添ってみようと「能動的な聞き方」をすると、次男は一生懸命に話をしてくれて、最後にはイヤな気持ちから抜け出せたようでした。

隣になった子の良いところも見ていた次男を知ることができて、びっくりしました。

 

HRN2012春号より

    

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