事例4

中学3年生の息子と母親との会話。

息子は、中学に入ってからずっと学習意欲がなく、集中して勉強しないことが続いています。部活には意欲的で「部活を引退したら塾に行って勉強する」と言っていたのですが・・・・。

ある日、学校から帰ってくるとそのまま2階に行こうとし、声をかけても機嫌が悪く「夕飯まで放っといて」と言います。少しして、2階に様子を見に行き声をかけてみました。

  • 私:大丈夫?具合悪い?
  • 子:当たり前やん。あんなテスト見たら具合も悪くなる
  • 私:テストが返ってきて、思ったより悪かったから、がっかりしたんだね
  • 子:数学Aは良いけど、数学Bがズタズタ
  • 私:点数が悪かったから心配なんだね
  • 子:ちゃんと公式覚えてたのに解けなかった。因数分解もできんと理系の大学なんか行けんし
  • 私:理系の大学に行きたいから、因数分解が解けるようになりたいんだね
  • 子:だって、このままやったら高校上がれんよ。塾、探して!一対一で分からん所を教えてくれて、自習室があるところ見つけてよ
  • 私:そんなところだったら勉強できると思うのね
  • 子:家で一人では、結局、集中できんから、自習室行って質問できるところがいい
  • 私:分かった 

このあと、息子と2~3カ所の塾を見学して、希望に合った塾に通うことにしました


【感想】

私このときも日頃の様子に言いたいことはありましたが、言わないで、「能動的な聞き方」をしました。するといつもとは違う話の展開になりました。私の聞き方が変わったら、息子の対応も変わってきました。

塾に通い始めた息子は、テストが近づくと自分から自習室に行き、勉強しています。

今回は、本人にも危機感があるので、本人の決めた方向で頑張ってくれればと思います。

意欲的になった息子に、私もとても嬉しく思っています。

 

HRN2010秋号より

 

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