事例17

そろばん教室行きたくない

そろばん教室に通い始めた息子(4歳)。初回の授業は私が隣についていた。2回目は先生の指示で、息子1人で授業を受けた。3回目が近づいたある日。

  • 子:そろばん教室には行きたくない
  • 私:そっか。そろばんは楽しくなくなっちゃったのね。
  • 子:(首を振って)ううん。違うの。だってお母さんがいないと分からないからいやなの。
  • 私:お母さんがついていないと、授業が分からないとき、不安になっちゃうんだね。
  • :うん。お母さんがいてくれないと、分からないとき、どううればいいかってわからなくなる
  • 私:そっか。お母さんが一緒にいないと、授業が分からなくなったときにどうしたらいいかって困っちゃうんだね。
  • 子:うん・・・(沈黙の後、他の話題を話し出す)

【感想】

 ついつい「授業に慣れるまでお母さんがつていてもいいか、先生に聞いてあげようか」「わからなかったら先生に質問してごらん」などと提案したくなりました。

でも、私が息子から問題を取り上げて解決しまっては、息子が自力で解決するチャンスや権利を奪ってしまうと思い直し、能動的な聞き方を続けました。このときは他の話題に移り、あれ?会話が終わっちゃったな、という感じでした。

数日後。

  • 子:一緒に教室で待っててもいいですか?」ってお母さんから先生に言って。
  • 私:お母さんから先生に伝えて欲しいんだね。

4歳の息子が自分で考えた解決策を伝えてきました。息子の意向をくみ、次の教室のとき、私から先生に話して息子の様子を教室の後ろで見守りました。

翌週から息子は一人で授業を受けるようになり、今も元気に通い続けています。

 

HRN2023春号より

 

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